実録霊性開花日記

e-mail camphor.eri.project@gmail.com 山楠えり 2018年7月にセドナに一人旅をして何かが開花して帰国

七月のイスラエル・二日目 後編 類似と相違

引き続きベート・シェアリム

ベートシェアリムhttps://skyticket.jp/guide/119644
世界遺産になっているのに全く知られていない
ユダヤ人が築いたネクロポリス=地下都市なのだという
今は洞窟の墓地が残る国営公園になっている






しばらく人が来なかったのだが流石に20分程そこにいると他の観光客の声が聞こえて、私とガイドのSさんはそこを後にした

他の洞窟は巨大な加工前のガラスが設置されていた
何らかの理由で巨大なガラスの加工前の板が放置されたまま見つかったらしい
呪われてるのかなーとSさんが問いかけてきたけれど、そんな感じはしなかった
まさに「何らかの理由なのだろう」
他に綺麗な模様の石棺や、ローマから持ち帰った石で出来たメノーラーがあった



メノーラーとはユダヤ教を象徴する七本の燭台である

メノーラーを見ていると、歌が聞こえてきた
神に捧げる歌の様だった
「♪・・・・・ティリア」
「♪・・・・・・・・ティリア」

ティリアというのは、どうやら巫女の名前みたいだった
このメノーラーを作るに辺り、ご神託を受け巫女のティリアさんが皆んなを先導して作ったものらしい
だからティリアさんと神に感謝を捧げる内容の歌らしかった

「当時、ティリアさんという女性の名前は一般的だったのでしょうか?」
「そうね、アで終わる名前は女性名に多いね」
「そうなんですか・・・」


「このメノーラーは神が一週間かけて世界を作った様子を表しているから七本燭台があるんだよ」

とSさんは説明してくれた

「どうしてその一週間が重要なのでしょうか?」

と聞いてみた

「うーんわからない」

Sさんは35年のガイド人生においておそらく「わからない」と答えるのは極力避けたいと思っているはず

なのに今回の私のお守り兼ガイドは答え難い珍妙な質問ばかりなのできっとひどく自尊心を傷つけられたに違いない

すまん、Sさん



そうこうしているうちに洞窟内をライトアップしていたライトが全部消えた


「また停電だね・・・ほんと、こんな事滅多にない」

何だか私のせいっぽい感じがしたので、すみませんと誤ってしまった

写真を撮ってみたらなかなか明るく写ったので分かりにくいが、ライトの消えた洞窟にいるのはなかなかに怖かった

似てる

私たちは穴から出て、強烈なイスラエルの日差しの地上に戻った

車に乗りますよという段階でベートシェアリムで発見された違う時代の数種類の文字の説明板を見つけた


車の方向に行こうとしているSさんを呼び止めて一緒にその説明板を見てもらった

秋吉台等で見えた文字、この三番目の丸っこい感じに似ています。これは、いつぐらいの文字ですか?」

「これはアラム語だよ。ヘブライのもっと前」

即答である

すごいなSさん・・・

受胎告知教会

ベートシェアリムの次は受胎告知教会
https://ja.wikipedia.org/wiki/受胎告知教会
に向かった


教会の様子は静かで穏やかで綺麗で、雰囲気が良かった


当時のこの辺りの人々は、洞窟で暮らしておりナザレのヨセフとマリアの家も例外ではなかった
マリアの家とされる洞窟が、そのまま残っている

鉄格子越しに見る事が出来た

私たちの他には、他国から来たと思しき敬虔な雰囲気の人たちがいた

私は彼らを邪魔しないように、鉄格子越しに視てみた

浮かんできたのは、小さな子供時代のイエスキリストと思われる男の子の後ろ姿だった



思ったより髪の色と肌の色が明るい

後ろ姿だけだと、ほんとにごくごく普通の男の子だった



彼の視線の先には髭をたくわえた濃い髪色で濃い眉毛のヨセフと思しきお父さんが、小さな息子に何かを熱心に優しく教えていた


跪いて、何か指差して、わかったかな?という様な感じで男の子の顔を見て確認している

服装は実用的な要素の強い服装だった

ゲートルの様なものを巻いているか、もしくは脛まであるブーツを履いている

普通の父と息子の日常的な風景な感じ・・・

マリア様は気配しかわからない
スケッチにある様に、とにかく若い女の人の気配


私は邪魔にならない様に素早くスケッチし、それをSさんに見せながら小さな声で囁いた

「ヨセフさん、結構お若いですよ・・・いってても30代くらい」

へえ、みたいな肯定とも否定ともつかない返事だった

その後、教会の裏手にあるヨセフの仕事場とされている洞窟に行った
やっぱりさっきの跪いて小さな息子に何かを丁寧に優しく教えていた人の感じがした


仕事場の前には一家の石像があった

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「宗教画やレリーフではヨセフは年寄りに描かれる事が多いんだよね。なぜかというと、マリアの処女受胎を際立たせるため。ヨセフを老人にする事でマリアとの間には子供ができないという事に信憑性を持たせるためだった」

とSさんは説明してくれた

うん、でも30代くらいだし、何ならマリア様とその後子供をもうけているよね・・・

聖墳墓教会でも「私は生まれた」という言葉の後に子供時代の風景を見せてきたイエスキリスト様
去年のセドナでも「人間」というイメージを強く伝えてきた

彼の意図する事は何なんだろう

人間、子供時代がちゃんとあったと私に知らせて、その先は?


その後ホテルまで送ってもらって泥の様に眠った